自動車の普通免許には「AT(オートマ)車限定」と「MT(マニュアル)車」の二種類があります。今回はこの二種類の違いや、どちらの免許を取得するべきなのかについてまとめます。
「AT車」「MT車」とは
そもそも、「AT車」と「MT車」とは何なのかをまとめます。
AT車(オートマチックトランスミッション車)
AT車は「オートマ」と呼ばれ、車の複雑なギアチェンジを自動で行います。そのため、MT車と比べ複雑な動作が少なく、運転しやすくなっています。現在の主流となっている車のほとんどはこのAT車です。特に、日本で現在発売されている自動車のうち約99%がAT車といわれています。
MT車(マニュアルトランスミッション車)
MT車は「マニュアル」と呼ばれ、ギアチェンジを手動で行います。そのため、運転が好きな人や特定の車に乗りたい人はMT車を好みます。
「MT車」の免許を持っているとAT車とMT車の両方を運転できますが、「AT車限定」の免許ではMT車を運転することはできません。MT車免許はAT車も含んでいると考えてください。
AT車とMT車のそれぞれのメリット
では続いて、AT車とMT車のそれぞれのメリットをまとめます。あなた自身が車に何を求めているかによっておすすめが変わります。
AT車のメリット
操作が簡単で乗りやすい
AT車の魅力は何といっても、乗りやすいというところです。必要な動作が少ないため、誰でも簡単に運転ができます。
操作ミスでエンストが起こりづらい
オートマのクラッチ操作は自動で行うため、操作ミスによってエンスト(エンジンストール:エンジンが停止してしまう)が起こりづらいというメリットがあり、安心して運転できます。
免許が短くとれる
数時間の差ではありますが、AT車のみの免許のほうがMT車の免許よりも少し早く少し安く取得することができます。
MT車のメリット
運転が楽しい
MT車は複雑な動作を手動で行うため、車の運転が好きな人にはとても楽しいと感じます。
場所によってスムーズに走ることができる
MT車はギアチェンジを手動で行うため、運転手の技量次第でスムーズに走れたり、燃費良く走ったりすることが可能です。
どっちの免許を取るべき?
それぞれの特徴を踏まえた上で、実際にどちらの免許を取るべきなのかを紹介します。
車にこだわりがないならAT車限定で大丈夫
実は、現在日本で販売されている車の約99%がAT車です。そのため、強いこだわりが無かったり、ただ車の免許を取りたいだけの人であればAT車で十分困ることはありません。
車好きはMT車も運転したい
車が好きでたくさん運転したい、と考える人ならばMT車の免許をとっておくことをおすすめします。MT車の免許はAT車も包含しており、どちらの車も運転が可能です。免許取得も講習数コマ+数万円だけプラスになりますが、車が好きな人であれば取ってみましょう。
また、乗りたい車があり、それがMT車であるならばもちろんMT車免許が必要です。不明な人はあらかじめ調べておきましょう。
MT免許は後からでも取得できる
AT限定の免許を取った後でも、MT車を運転したい場合や運転する必要が出た場合、数コマのAT限定解除のMT教習を受けることでMT免許に変更できます。今はATにしておいて、必要になったときにMTを取得する選択肢もあります。
おまけ:MT車の需要の変化
MT車はだんだんと減ってきており、先述した通り現在はほとんどの車がAT車になっています。今後、自動運転技術の進歩などによってさらに運転が簡単になっていくと考えられています。
MT車は自分で操作している感覚が強く、車好きにはたまらない種類です。しかし、そもそも「車好き」という人は減少傾向にあります。
また、MT車のメリットとして運転手の技量によっては燃費良く走ることができると述べましたが、AT車の技術の発達もすさまじく、燃費の差もほとんどなくなってきました。
良くも悪くも車を単なる移動手段と考える人が多く、今後もAT車が圧倒的に主流になっていくのではないかと考えています。
まとめ
オートマ車とマニュアル車の違いについて解説しました。近年はMT車がだんだんと少なくなっている傾向があるので、基本はAT車で十分かと思います。しかし、MT車をとってみるのも楽しいかもしれません。